全身性ループスエリテマトーデス(SLE)では抗52KD Ro/SSA自己抗体が半数近くに認められます。この自己抗原タンパクをコードする遺伝子にはRFLPが認められ、SLE患者で多くそれが認められました。このことから遺伝子の異常がSLEの発症におよびその病態に強く関わっていることが示唆されました。この関連性を遺伝子レベルで確認し証明するために本研究を試みました。 このRFLPはExon 1より245bp 5′-up streamに存在することが確認されました。PCR法にてこのpolymorphismを含む部分を増幅しsequenceを行い、Southern blot法で得られた結果と一致することが確認されました。しかしこのpolymorphismはexonではないため、直接タンパクの違いを示すことは考えられません。そこで、このpolymorphismと関連したexon内のpolymorphismの存在を探索しました。 まず、遺伝子の塩基配列を確認し、その各exonを増幅するようなprimerを作成しました。まず疾患関連性が最も疑われるzinc fingerとleucine zipperをコードするexon 1とexon 3をpcr法によって増幅しました。polymorphisimの存在を察知するためにSingle Stranded Comformational Polymorphism(SSCP)法を用いて見ました。前述のRFLPと相関したpolymorphism band patternを認めることができませんでした。そのために各PCR prductsの塩基配列を確認するためにsequenceを行いました。 その結果、他にもpolymorphismが認められました。これらを新たに疾患との関連性を検討していくことが必要と思われました。
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