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1995 年度 実績報告書

静脈グラフト-冠状動脈吻合部における平滑筋細胞の形質変換に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07771048
研究機関大阪市立大学

研究代表者

柴田 利彦  大阪市立大学, 医学部, 助手 (10260803)

キーワード静脈グラフト / 冠状動脈バイパス / 平滑筋細胞 / ミオシン重鎖アイソフォーム
研究概要

今回検索したすべての静脈グラフトは開存していた。CABG後早期例(9日以内)では静脈グラフト-冠状動脈吻合部に最も初期の細胞増殖反応が見られた。吻合部の内腔表面にマクロファージなどの炎症性細胞の増殖がみられた。これらの炎症細胞以外に紡錘型細胞の増殖がみられ、免疫組織染色によると、この紡錘型細胞はHHF35(-)CGA(-)でビメンチンにのみ陽性であり、ミオシン重鎖アイソフォームではSMemb(+)にのみ陽性であった。CABG後1ケ月になるとマクロファージなどの炎症細胞はほとんどみられなくなった。新生内膜に増殖する平滑筋細胞はHHF35(+)となり、ミオシン重鎖アイソフォームではSMemb(+)SM1(+)となった。これがCABG後9ケ月では新生内膜に増殖する平滑筋細胞はHHF35(+)CGA7(+)となり、またミオシン重鎖アイソフォームではSMemb(+)SM1(+)SM2(+)ですべてのミオシン重鎖アイソフォームに陽性となり、完全な分化型平滑筋細胞への形質変換が完了する。一方、CABG後2年以上経過したものでは静脈グラフト-冠状動脈吻合部に動脈硬化の所見が認められた。この動脈硬化性内膜の平滑筋細胞はHHF35(-)CGA7(-)、SMemb(+)SM1(-)SM2(-)の脱分化型平滑筋細胞からHHF35(+)CGA7(+)、SMemb(+)SM1(+)SM2(+)の分化型平滑筋細胞にいたるまで様々な形質をもった平滑筋細胞が混在している所見がみられた。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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