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1995 年度 実績報告書

脊髄後角膠様質細胞活動に対する麻酔薬の影響についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07771213
研究機関新潟大学

研究代表者

冨田 美佐緒  新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (60221438)

キーワード脊髄スライス / 膠様質ニューロン / ホールセルパッチクランプ / GABA / 麻酔薬 / midazolam / IPSC
研究概要

本年度は成熟ラット脊髄スライス標本を用いて脊髄後角第2層(膠様質ニューロン)からホールセルパッチクランプ記録を行い、後角内局所刺激で誘発されるEvoked IPSC、テトロドトキシン存在下で記録されるminiature-IPSC及び潅流投与したGABA,Glycineにより誘発される電流に対するセボフルレン(吸入麻酔薬)とmidazolam(静脈麻酔薬)の作用を検討した。
吸入麻酔薬であるセボフルレン(1〜2%)は上記のいずれにも有意な影響を示さなかった。midazolamは膠様質内の局所刺激によって誘発される単シナプス性IPSCのamplitudeを増加させた。膠様質ではGABAを伝達物質とするIPSCとGlycineを伝達物質とするIPSCが記録されるが、midazolamはこれらのうちGABA-IPSCのみを増強させることがわかった。midazolamはテトロドトキシン存在下で記録されるminiature-IPSCのfrequencyには有意な影響はなかったが、mean amplitudeを有意に増加させた。また、外から潅流投与したGABAによって生じる外向き電流を増強させた。Glycineによる外向き電流には影響しなかった。
以上の結果から、midazolamはGABAに対する膠様質細胞のシナプス後膜の感受性を増加させることにより侵害情報伝達を抑制することが示唆された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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