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1995 年度 実績報告書

マウス着床期における癌遺伝子C-erb-B_2の意義

研究課題

研究課題/領域番号 07771410
研究機関日本大学

研究代表者

高見 雅司  日本大学, 医学部, 助手 (80256859)

キーワードblastocyst / implantation / oncogene / C-erbB-2
研究概要

マウス初期胚におけるC-erbB_2のmRNAの発現をRT-PCR法により検討したところ,顆粒膜細胞,8細胞期胚,胚盤胞において検出され、初期受精卵,2細胞期胚では検出されなかった。
次にマウス胚盤胞をMatrigelでコーティングしたシャーレを用い、血清カロイ-グル培養液およびC-erbB_2蛋白(p185)の細胞外ドメイン抗体CBE-1を添加して胚盤胞の接着,outgrowthへの影響を検討した。無添加群では26個中18個,normal mouse IgG(200mg/ml)添加群では14個中8個,CBE-1(400μl/ml)添加群では20個中6個の接着をみとめた。さらに無添加群では18個中18個,normal mouse IgG添加群では8個中6個,CBE-1添加群では6個中0個が接着後outgrowthし無添加群とCBE-1添加群では接着,outgrowthにおいてX^2解析で5%の危険率で有意差を認めた。
さらにCBE-1添加における接着outgrowthの抑制の濃度依存性について検討した。無添加群では13個中12個が接着しCBE-1(80μl/ml)添加群では10間中9個が接着し(BE-1 1200μl/ml)添加群では15個中7個、CBE-1(400μl/ml)添加群では18個中5個と無添加群とCBE-1(400μl/ml)でP<0.02で有意差を認めた。さらにoutgrowthについてみたところ無添加群では12個中10個,CBE-1(80μl/ml)添加群では9個中5個、CBE-1(200μl/ml)添加群では7個中2個、CBE-1(400μl/ml)では5個中0個がoutgrowthし無添加群とCBE-1(200μl/ml)添加群でP<0.005で有意差を認めた。
以上のように現在までにマウス初期胚においてC-erbB_2のmRNAの発現を8細胞期胚以降にみとめた。これは8細胞期以降に着床にむけて発現すると考えられた。CBE-1が胚盤胞の接着outgrowthを抑制したことによりC-erbB_2が着床における過程に関与することが強く示唆された。又現在β-cGmRNAのtranscriptionについてひきつづき検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高見雅司: "マウス胚盤胞の着床におけるC-erbB-2の意義" 日本産科婦人科学会雑誌. 47. 559-560 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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