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1995 年度 実績報告書

小児の咬合機能の客観的評価基準に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07772061
研究機関日本歯科大学

研究代表者

苅部 洋行  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (50234000)

キーワードデンタルプレスケール / 咬合 / 咬合力 / 咬合接触面積 / 咬合圧 / 正常咬合 / 乳歯列
研究概要

本研究においては、デンタルプレスケールによる測定の客観性をより高めるために測定方法の規格化を行った。
1)デンタルプレスケールのシートの選択
デンタルプレスケールのシートの選択においては30H(3〜13MPa)と50H(5〜120MPa)ではその測定範囲に差があり、成人においては測定範囲の広い50Hが多く用いられている。そこで小児においてどちらを用いるのがより有効であるかを検討するため、両者の測定値の比較を行った。正常咬合の4歳〜12歳の小児12名に対して100%クレンチングで2秒間咬頭嵌合位で咬んでもらい資料を採得した。その結果、測定範囲内の圧力の有効性を示す有効圧は30Hでは82.4%に対して50Hでは98.1%となり、小児においても30Hではその測定範囲内では咬合圧をカバーできないため50Hの使用が適切であることがわかった。
2)クレンチング時間の選択
クレンチング時間を変えることによって測定値のどのような影響ができるかについての検討を行い、測定の際の適切なクレンチング時間の選択を行った。正常咬合の6歳〜13歳の小児14名に対し、50H-Rタイプを用い100%クレンチングで1、2、3、4秒間咬頭嵌合位で咬んでもらい測定値を比較した。その結果、1、2、3、4秒間で測定値に統計学的有意差は認められなかったものの、変動係数が最小で安定した咬合力を発揮できる2秒間が適切であるとし、クレンチング時間を決定した。
このように測定方法の規格化を行い、乳歯列正常咬合の小児26名、平均年齢4.7歳(3.3歳〜5.8歳)を対象に歯種別の咬合力を測定し、歯列全体の咬合力に対する各歯の咬合力を百分率で表し、乳歯列における咬合力分布について測定した。その結果、咬合力に左右差はなく、また各歯における咬合力分布に男女差はなかった。乳歯列正常咬合におる咬合力分布は第2乳臼歯58%、第1乳白歯24%、乳犬歯11%、乳側切歯4%、乳中切歯3%であり、82%が乳白歯部に集中しており、特に60%近くを占める第2乳白歯の役割が大きいことがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小方清和: "小児の咬合の発達に関する研究 第2報デンタルプレスケールのタイプによる違いについて" 小児歯科学雑誌. 33(抄). 347 (1995)

  • [文献書誌] 苅部洋行: "小児の咬合の発達に関する研究 第3報クレンチング時間による違いについて" 小児歯科学雑誌. 34(発表予定)(抄). (1996)

  • [文献書誌] H. KARIBE,: "The Distribution of Primary Dentition Occlusal Force in Japanese Children." Journal of Dental Reseach. 75(発表予定)(抄). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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