心臓の手術を受ける小児に対する手術の説明について、患児の親を対象に現状把握のための調査を行い、難しい病態を持つ心臓の手術を受ける小児を持つ親の不安や必要な援助について考えることを目的として調査・研究を計画した。 対象:3歳以上で心臓の手術を受ける小児を持つ親・手術経験は問わず発達遅滞の有無も問わない。 研究方法:文献や循環器専門医師・循環器病棟婦長の話しより、心臓の手術を受ける患児に対する説明の実際を把握し、研究方法の検討を行う。 心臓の手術のために入院してきた患児とその親と数回話しをし面識をつくっておく。手術を終えICUから病棟に転棟となり、状態が落ち着く術後一週間くらいを経過した患児の親に対し、研究の説明を行い、了承が得られた対象にアンケート用紙を配布し、郵送による返却を依頼する。 調査結果:幼児3名、中学生1名の親にアンケートを依頼し幼児2名、中学生1名からの返却があった。幼児では詳しい病態は話さず、ひとりで泊まる、終ったら友達と同じように遊べるなど具体的に患児に生じることを話していた。中学生は医師の説明から自分で手術を受けることを希望していた。親に対する医師の説明では病歴の長さが短い場合、不十分である、よく把握できないと答えており、看護婦に対しては術前の不安解消の援助を求めていた。
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