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1995 年度 実績報告書

数学的概念の形成過程における不整合に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780185
研究機関福岡教育大学

研究代表者

山口 武志  福岡教育大学, 教育学部, 講師 (60239895)

キーワード不整合 / 概念形成 / メタ認知 / 問題解決 / 一般化 / ディレクターシステム
研究概要

新しい概念を子どもに指導する場合に、子どもの既有の概念と対立するような発問(いわゆる、ゆさぶり発問)や場面をあえて設定しながら、子どもの認知的葛藤(コンフリクト)や子どもどうしの意見の対立を引き起こし、さらにはそういった葛藤や意見の対立の解消を通じて、概念形成を図ろうとする教授アプローチがしばしば用いられている。本研究は、こういった状況に着目し、それらを「不整合(inconsistency)」と総称した上で、数学的概念の形成過程における不整合の役割を総合的に解明することを最終的な目的とするものである。なお、本研究においては、不整合を(1)内的な不整合、(2)子ども間の(子どもどうしの)不整合、(3)子どもの形成した概念と指導内容としての数学との不整合、の3つに類型化した基本的に研究を進めている。
当初の予定では、概念形成過程における内的な不整合の生起の実態解明を研究の主眼としていたが、子どもの数学的概念の形成過程を認知的に分析していく中で、内的な不整合の生起及び解消のプロセスにおいて、メタ認知がきわめて重要な働きをしていることがクローズアップされるようになった。そのため、内的な不整合の役割を解明するための理論的な基盤を整備することを本年度の第一研究課題とした。具体的には、山口が本研究とは独立して研究を進めているメタ認知研究を本研究の枠組みに取り込みながら、問題解決の文脈でこれまで議論されてきたメタ認知の問題を概念形成の文脈でも議論可能にするために、課題学習に関わる授業分析を通して、メタ認知概念の拡張を図った。なお、これらに関わる研究成果は、「数学教育における課題学習の課題-一般化の学習に関するメタ認知概念の拡張に関する考察-」(平成7年11月、第28回日本数学教育学会論文発表会)、「数学教育におけるメタ認知研究の課題と展望」(平成8年1月、第4回全国数学教育学会)として発表している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岩崎秀樹・山口武志・田頭かおり: "数学教育における課題学習の課題-一般化の学習に関するメタ認知概念の拡張に関する考察-" 日本数学教育学会・第28回数学教育論文発表会論文集. 28. 65-70 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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