研究課題/領域番号 |
07801028
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
遠藤 克子 東北福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10213589)
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研究分担者 |
田中 治和 東北福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (10163552)
塩村 公子 東北福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (70235505)
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キーワード | 社会福祉援助技術モジュール化 / 介護行動 / 相談援助行動 / 現場実習指導者 / 実習行動 / 学習対象 / 相談援助技術 / 実習記録 |
研究概要 |
平成9年度は過去2年間の研究実績を踏まえ、実習で学ぶ社会福祉援助技術をモジュール化する試みを行なった。この課題の方向性は、(1)介護業務、相談援助業務と形式的に区別せず、共通部分、独自部分の範囲の理論的差異を吟味しつつ、そのどちらでも相談援助技術を修得するのに有効であると位置付け、現場の実習指導者に学生の実習体験を援助技術の言葉で説明して貰うと同時に学生にもその結びつきを理解するように教員が指導する。(2)社会福祉援助技術モジュールは学生の実習行動において学生とと現場指導者が援助技術の言葉を媒介にして実習内容を伝達するための道具として位置付ける、というものである。 モジュール化の第一段階として、平成8年度現場実習実習記録から5人分を抽出し、記録上、学生は実習行動のなかで何を対象として学んだかを検討した。その際に用いた枠組みは3分野を以下の項目で整理したものである。〈実習行動〉は(1)介護、(2)在宅福祉、(3)行事活動、(4)オリエンテーション、(5)相談援助、〈学習対象〉は(1)cl.個人、(2)cl.グループ、(3)cl.家族、(4)施設&施設サービス、(5)地域、(6)制度、(7)その他、〈学習領域〉は(1)コミュニケーション、(2)問題理解、(3)計画、(4)援助の実行、(5)評価、(6)記録である。 この作業において、3人の研究メンバーが合議して、判断した。結果の一部を挙げると「学生の実習行動は介護行動として、cl.個人が学習対象になっている場合と施設サービスとしての介護業務を学んでいる場合がある。また、相談援助行動にしても、cl.個人について学んでいる場合と自分自身の対人態度を理解したと反省している場合がある等など」である。今後の課題として、学ぶべき社会福祉援助技術、すなわち〈学習領域〉と〈学習対象〉と〈実習行動〉との関連構造を明確にすることとそれを細分化したものであるモジュールを作成することである。なお、以上の結果の一部は第45回日本社会福祉学会において発表している。
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