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初年度における本研究の主な作業は、豊後佐伯藩士・中島子玉の全著書の所在確認と、その閲覧及び複写を開始することであった。その上、子玉を中心とする文政期昌平黌の資料を渉猟し、当時の昌平黌書生寮の総合年表に着手する予定であるが、初年度においてはおおむね資料収集に終始した。
大分県佐伯市教育委員会の管理下にある子玉の自筆稿本(佐伯市立図書館)と、九州大学中央図書館及び国立国会図書館等東京の公共図書館や大学図書館で所蔵されるものを相当量調査し複写した。佐伯市に現存する子玉宛の名家書簡九通を翻字し、それぞれに注釈を付した資料紹介「中島子玉の半径」(『懐徳』)64号、8年1月発行を発表した。
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