(1)学会発表:「ネパール民主化と1990年憲法」 第20回・ネパール研究学会、1995年11月26日、東京 ネパールの1990年憲法をその成立過程を中心に分析した。1990年のネパール革命に参加した国王=パンチャ派、コングレス党、統一左翼戦線の三大勢力は、革命終結後、直ちに新体制確立のための憲法作成に-着手し、それぞれの草案を提示して激しい理論闘争を繰り広げた。本発表では、この憲法制定をめぐる理論闘争と、その結果成立した90年憲法を政治学的および憲法学的観点から考察した。発表要旨は『シンポジウム・ネパール--第20回ネパール研究学会』(ネパール協会)に掲載。 (2)論文:「ネパール共産党政権の成立」 『ars』(東北芸術工科大学)第3号、1995年9月 ネパールでは1994年11月総選挙が行われ、共産党(CPN-UML)が第1党となり政権を獲得した。共産党が選挙を通して平和的に政権を取り、しかもそれが1990年憲法に基づく立憲君主制下で達成されたため、「陛下の共産党政府」として注目された。本論文では、コングレス党政府の崩壊から総選挙を経て共産党政権の樹立に至までの政治過程を跡づけ、その政治的意味について考察した。 (3)ネパール憲政史関係英語文献目録 パドマ憲法(1948年)以降の憲政史に関する英語文献の目録を作成した(未公刊)。
|