研究課題/領域番号 |
07804001
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山形 邦夫 筑波大学, 数学系, 助教授 (60015849)
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研究分担者 |
藤田 尚昌 筑波大学, 数学系, 講師 (60143161)
星野 光男 筑波大学, 数学系, 講師 (90181495)
宮下 康一 筑波大学, 数学系, 教授 (00000795)
木村 達雄 筑波大学, 数学系, 教授 (30022726)
竹内 光弘 筑波大学, 数学系, 教授 (00015950)
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キーワード | アルチン多元環 / フロベニウス多元環 / ガロワ被覆 / 大局次元 / 中山環 |
研究概要 |
アルチン多元環A上の有限次元左A-加群のなすカテゴリーをmodAと表わす。Aがフロベニウスの場合にカテゴリーmodAの代数的構造を解明することを目指し、とくにAがガロワ被覆をもつ場合について調べた。群Gによって定義されるAのガロワ被覆をAとすると、一般にAは単位元をもたないが有限次元A-加群の成すカテゴリーは、局所的には有限次元多元環上の加群の成すカテゴリーとみなせる。このときの環が大局次元有限となる場合がもっとも重要となる。そこで上記課題の解明への手がかりとして、次の二つの方向から取り組んだ。 (1)フロベニウス多元環が変形イデアルIをもつ場合に、Aの(Iによる)任意の拡大環もフロベニウスになるが、-意的には決らない。そこでこれ等拡大環上の加群の成すカテゴリーについて普遍的な性質は何か、という問題について考察を試みた。その結果、socleによる剰余環上の加群のカテゴリーは射影加群を法として同型になることが証明できた。 (2)大局次元有限な環の構造を明らかにするためのある予想が立てられた。もし肯定的な証明が発見されればホモロジー次元についての未解決問題とも関連すると思われる。現在のところ証明の見通しは立っていないが、中山環(=単列環)の場合について肯定的に成立することが証明できた。 来年度は、これらの結果をもとにしてさらにフロベニウス多元環のカテゴリーについて研究を続ける予定である。
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