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1996 年度 実績報告書

多様体上の量子論とそのゲージ理論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 07804015
研究機関東京大学

研究代表者

筒井 泉  東京大学, 原子核研究所, 助教授 (10262106)

キーワード多様体 / トポロジー / 量子化
研究概要

研究代表者は上記の課題について研究を行い、平成8年度には主に次のような実績を得た。
まず、自明でないトポロジーを持つ多様体上として単純なクラスとして等質空間G/H上を考察した。その結果、その空間上で量子力学を構成するとゲージ場は誘導され、それが本質的にはBerry位相の誘導と同等であること、即ち従来より知られているパラメター空間におけるBerryの誘導ポテンシャルと同等で、数学的には正準接続と呼ばれるものになっていることを明瞭にした。次に、これとは別のクラスのモデルとして戸田格子模型を考察し,この模型をSL(n)群上の模型からHamilton reductionの方法によって構成した時の系の時間発展の様子および位相空間の性質を詳しく調べた。特にn=2,3,4の場合について位相空間の構造を完全に決定した。さらにSL(2)上のLiouvlle模型の場合にはその量子力学を構成することに成功し、それがある角度パラメターによって特徴づけられることを示した。
これとは別に、一般の自明でないトポロジーを持つ多様体上の経路積分量子化法を幾何学的見地から構成するための手がかりとして、等質空間上での経路積分法を研究した。その結果、その経路積分の形は従来の多重連結空間上の経路積分と類似した、部分群Hの既約表現による重みつき経路積分になることを証明し、また同時にDiracの拘束条件つき量子化による等質空間上の量子力学の解釈をも再現できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] P.Le'vay,D.McMullan,I.Tsutsui: "The Canonical Connection in Quantum Mechanics" Journ.Math.Phys.37. 625-636 (1996)

  • [文献書誌] H.Kobayashi,I.Tsutsui: "Quantum Mechanical Liouville Model with Attraction Potential" Nucl.Phys.B472. 409-426 (1996)

  • [文献書誌] L.Fehe'r,I.Tsutsui: "Regularization of Toda Lattices by Hamiltonian Reduction" Journ.Geom.Phys.21. 97-135 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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