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1995 年度 実績報告書

原子マイクロ波遷移におけるパリティ非保存の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07804024
研究種目

一般研究(C)

研究機関兵庫教育大学

研究代表者

中山 茂  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00112714)

キーワードパリティ非保存 / 統一理論 / 電弱相互作用 / レーザー分光 / マイクロ波遷移
研究概要

1 本研究は,電磁力と弱い力の統一理論(標準モデル)を検証するために高エネルギー実験や光領域(主に近赤外の波長領域)でのレーザー分光実験がよく行われているが,ここでは,もっとエネルギーの低いマイクロ波領域で検証するものである。弱い相互作用は原子のs電子とp電子とにしか起こらないことや原子占拠数の準備のしやすさから,基底状態での超微細構造間のマイクロ波遷移でのパリティの非保存(P-violation)効果を検出しようとしている。
2 原子として,ルビジウム原子^<85>Rbの基底状態5^2S_<1/2>の超微細構造準位間遷移(F=3-F=2:3.04GHz)について調べている。このマイクロ波遷移は,M1遷移である。定常状態では,基底状態の超微細構造間の占拠数の違いは少ないので,レーザーにより光ポンピングで占拠数の違いを約100倍大きくする。そのために,ルビジウム原子D_2線(波長780nm)の励起用の単一モードの波長可変CWレーザーとして,コンピュータ制御による外部共振器型半導体レーザーシステムを完成させた。
3 ルビジウム原子の基底状態の超微細構造間のマイクロ波M1遷移にパリティの保存しない弱い相互作用によるE1遷移が混在している。そこで,マイクロ波の偏光状態により,弱い相互作用による原子の屈折率の違いや吸収係数の違いを引き起こすマイクロ波光学活性を検出しようとしている。つまり,基底状態の超微細構造間の占拠数の違いをレーザーにより光ポンピングで占拠数の違いを大きくして,マイクロ波の偏光状態を右回り左回りと可変位相器で変調し,それを同期検波することにより,その位相差の違いや吸収の違いを計測しようとしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N. H. Edwards: "Precise Measurement of Parity Nonconserving Optical Rotation in Atomic Thallium" Physical Review Letters. 74. 2654-2657 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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