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1996 年度 実績報告書

漏洩電流ベクトルを用いた地殻ブロック境界の特徴的挙動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07804027
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

渡辺 邦彦  京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027274)

研究分担者 岡本 拓夫  福井工業高等専門学校, 助教授 (50185477)
キーワード漏洩電流 / 地電位差 / 活断層 / 地殻ブロック / 地殻応力 / 地震予知
研究概要

1.地電位差観測用の増幅器に設計不備が判明し、これを改作した。高精度・多機能のA/Dボードを用いた観測を北陸観測所坑内で開始した。従来方式による観測・解析は北陸坑内と池田において継続実施している。
2.池田観測室B電極とNTT池田交換局ア-ス間の長距離スパン(約5km)の地電位差観測(96年11月開始)結果と従来の観測結果を比較することで観測データの解釈が向上した。下記に示す。
イ)長スパンと短スパンの比較により、磁気嵐による地電位擾乱の識別を精度良く行い得るようになった。
ロ)観測ノイズとシグナルの識別が、基線長の比を考慮することで精度良く可能となった。
3.池田観測点はノイズが小さいので種々の特徴的な地電位変化が観測されている。通常の地電位変化ベクトルの方向は、電極を設置した温見断層の破砕帯に並行あるいは直交の方向が卓越するように見える。池田における観測データのスペクトルを定常的に測定する解析を開始した。
4.北陸観測坑は福井鉄道が近距離(約3km)を走っているので、その漏洩電流による地電位差変化は大きい。地電位差ベクトルの方向は、変電所と電車の相対位置によるものと思われ、卓越する方向が2方向ある。しかし北陸坑内の観測は予想以上に都市ノイズが大きく、また坑内で実施している他の測定の影響が現れることがある。増幅器のワイド ダイナミックレンジ化、低域フィルターなどの併用で観測を継続し、データを蓄積している。
5.平成9年度は最終年度であり、観測データを集積し、漏洩電流による地電位波形の周波数解析を主にして、地殻ブロック挙動の解析を行う。またその他の観測データと総合して活断層の特徴的挙動の解釈を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡本拓夫: "臨時地震観測データのデータベース化と1996年の奥越の地震について" 福井工業高等専門学校 研究紀要 自然科学・工学. 第30号. 117-122 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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