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1996 年度 研究成果報告書概要

陰イオンを層間にもつアンチモン層状化合物の合成と反応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07804040
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 無機化学
研究機関東京大学

研究代表者

井本 英夫  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20168529)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワード層状化合物 / アンチモン化合物 / レニウム化合物 / 酸化物 / 金属-金属結合
研究概要

1.新規層状化合物(Sb_4O_5)(ReO_4)_2を,アンチモン・レニウム水和酸化物SbOReO_4・2H_2Oの封管中での熱分解により合成し,その構造をX線回折により決定した。(Sb_4O_5)^<2+>という組成で,010面に平行に広がる陽イオン性の層からその構造はできている。層の中のアンチモン原子には3個の酸素が三角錐状に結合しており,これらのSbO_3三角錐が稜,および頂点を共有することにより2次元的な層を形成している。これらの層の間には,四面体上の過レニウム酸イオンが存在する。アンチモン原子は,過レニウム酸イオンの酸素原子とも長い結合をつくっており,この結合によって本化合物の3次元的な構造が維持されていると考えられる。これらの過レニウム酸イオンを他の陰イオンで置換しようとする試みは成功しなかった。カチオン性酸化アンチモン層を有する化合物の構造を比較検討し,これらの化合物では層間の陰イオンとカチオン層との相互作用が構造上重要であることが示唆された。
2.Re-Re結合をもつ新化合物SbRe_2O_6をSbOReO_4・2H_2Oとレニウム金属との反応により合成した。X線構造解析の結果,この化合物の構造は,ルチル型構造の101面に平行な面を切り出したと見なすことができるRe_2O_6層とこれらの層をつなぐアンチモン原子とからできていることがわかった。Re_2O_6層は稜を共有して連結している2個のReO_6八面体を含んでおり,この2個の連結した八面体におけるRe-Re距離は2.519(1)Åであった。本化合物と類似の構造をもつBiRe_2O_4ではRe_2O_6層は酸素原子がディスオーダーしているが,本化合物ではRe_2O_6層はABABという順序で規則的に積み重なっている。

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公開日: 1999-03-09  

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