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1996 年度 実績報告書

静電荷は何処へ消えるのか?-高分子表面の静電荷の2次元分布の減衰挙動-

研究課題

研究課題/領域番号 07805003
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

堀 靖郎  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (90024348)

キーワード静電気 / 高分子表面 / 接触帯電 / 電荷分布 / 減衰機構
研究概要

1、円盤回転型の2次元電荷分布測定装置の作製
高分子フィルム表面の静電荷分布を2次元で測定する装置を作製した。電荷測定は、繰り返し行えるように、静電誘導法によった。
(1)試料を取り付ける円盤を回転させ、検出電極をX方向に動かすことと併せて2次元測定装置とした。10mmx10mmの表面を0.2mm刻みに測定して、50秒で測定が完了する。
(2)電極を0.10mmと小さくし、また検出増幅器の入力抵抗を10GΩとした。結果、安定度が上がり、分解能も1.0mm離れた電荷は完全に分離されて測定された。
(3)帯電及び電荷分布測定を連続で同じ測定室内(定温、定湿)で出来るようにした。
(3)デジタルストレージスコープの採用と、パルス回路の自作により、すべてをパソコンでコントロール出来るように作った。これにより、測定速度が上がり、又、後のデータ整理も楽にした。
2、高分子表面上の電荷の減衰挙動の観察
(1)PMMAフィルム表面の電荷が、表面上を横へ広がっていく様子を、はっきりと観測できた。PMMAでは表面上の電導が電荷減衰の主な機構である。
(2)一方、PP及びPEでは電荷は横へは1mmも広がらず、空気中へ逃げるのが主な減衰機構であることを明らかにした。但しこの減衰は非常に遅く、8時間後でも7割位の電荷が残っている。
(3)Nylon-6は減衰が速い。PSは減衰が遅い。PCは試料依存度が大きい。
(4)PP,PE表面の一部をヤスリで機械的に傷を付けて、傷の付いていない面と同時に、水銀で接触帯電すると、傷のある部分だけは全然帯電しないことを発見した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 堀靖郎: "回転円盤型2次元帯電分布測定装置の試作" 静電気学会講演論文集. 95. 95-98 (1995)

  • [文献書誌] 堀靖郎: "2次元分布測定による高分子表面の電荷の減衰挙動" 静電気学会講演論文集. 95. 263-264 (1995)

  • [文献書誌] 堀靖郎: "2次元分布測定によるPMMA表面の電荷の減衰挙動" 静電気学会講演論文集. 96. 245-248 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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