研究概要 |
平成7年度の研究計画に従って順調に研究は進行している.各研究者は,それぞれの役割分担に応じて積極的に研究を行った.各研究者は応用数理学会平成7年度年会,数値解析シンポジウム(東京大)等で研究成果の発表を行った.また関係の学術雑誌に投稿し,その内この一年間に掲載された論文は4編である. 新たに得られた主な知見: 1.多重積分の優良格子点法の構成法:本研究グループで開発された優良格子点法の構成法を拡張し,適応範囲を拡大する方法を考案した. 2.多重積分に対する疎格子点法:多次元Kolobov型関数族に対する新しい積分公式を考案し評価実験を行った. 3.大規模線形方程式に対する積型反復公式:本研究グループの研究者により考案された積型反復公式に属する新しい公式族と,積型反復公式の評価に関する理論及び実験. 4.多次元常微分方程式の安定な並列解法:安定性と並列計算における高能率性を兼ね備えたTwo-step Runge-Kutta公式の提案と実装実験. 5.図形処理のための制約条件付き区分多項式曲線生成法:正値性,単調性,凸性,等の制約条件下での区分多項式による曲線生成法. 6.確率微分方程式のためのROW型公式:新公式系の提案とその次数条件の確定. などである.
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