研究課題/領域番号 |
07805041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
曹 麗 東京工業大学, 工学部, 助手 (10262304)
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研究分担者 |
小林 彬 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016530)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 非線形多次元計測 / 線織面内挿法 / 感覚計測 / 布の手触り感計測 / 光ファイバ触針 / スティックスリップ振動 / 薄膜測温センサ / 空間フィルタリング |
研究概要 |
1.非線形多次元計測系の線織面挿法 非線形多次元計測系の入出力特性を校正した上で、マルチセンサ出力から、多変量の計測値にどう翻訳すべきかの逆変換方法に関し数理的に検討し、再帰的線織面内挿法という解析的な逆変換手法を提案した。このような手法を実際に多変量を必要とする感覚計測へ適用し、具体的に布の手触り感の計測と微風速計測用センサの開発の2つを併行的に実施した。 2.布の手触り感覚の計測 感圧ゴムを用いた接触子センサ及び光ファイバを用いた猫のひげ型触針センサを製作し、布の手触り感計測を行った。またセンサ出力の時系列信号を円形対称のドット図形に変換し、計測結果の認識・比較が容易に行えるようにした。感圧ゴムセンサは基本的に布を擦ることに伴う変形に対する布の復元力を出力するが、光ファイバ触針センサは、布をなぞることに伴うファイバ先端のスティックスリップ振動を光変位信号として出力する。この変位振動には布の表面特性、引っ張り特性、圧縮・弾力特性など多くの情報が含まれている。結果として、感圧ゴム接触子よりも光ファイバ触針の方が綿、麻、ウ-ル、シルクの4種類の布をよりはっきりと種類分別できた。またファイバの長さとたわみの大きさによって振動挙動が変化することが分かった。今後は長さが異なる複数本のファイバ触針をもつ多次元計測システムの構築を目指すと共に、センサ出力と布の手触り感の関係をさらに調べ線織面内挿法による計測系の確立を図る。 3.微風速計測用センサの開発 小型薄膜測温抵抗体を複数空間配置させ、狭帯域空間フィルタ型流速計と2次空間差動型流速計を提案した。前者は配置ピッチで決まる熱分布の周波数成分を検出し流速を測定するものである。これに対して検出できる最高周波数成分について周波数応答特性を解析的に、実験的に調べた。後者は熱パルスの到達を検知したら次の加熱パルスを発振するものである。この場合、熱パルスの伝播時間を正確に検出するために荷重値の設定を行った。
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