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1995 年度 実績報告書

二相嫌気性消化と固液分離装置の組み合わせによる下水汚泥中の重金属除去

研究課題

研究課題/領域番号 07805051
研究種目

一般研究(C)

研究機関福井工業大学

研究代表者

高島 正信  福井工業大学, 工学部, 講師 (30257498)

キーワード下水汚泥 / 重金属 / 二相嫌気性消化 / 酸生成 / 固液分離装置 / 汚泥有効利用
研究概要

下水処理場から採取した混合生汚泥を使用し、重金属を溶出させるための酸生成実験を10l完全混合型リアクターを用いて実施した。本年度は、リアクターの水理学的滞留時間と温度はそれぞれ20日、35℃に固定し、硫酸塩還元とメタン生成を抑制する目的で、二つのリアクターのうち一つはpH(4あるいは5、塩酸を使用)、もう一つはORP(-100あるいは-300mV、ばっ気による)を制御して運転する方法を採用した。また、効果を比較するために、強酸による化学的薬品処理(硫酸を使用)も実験に付け加えた。
まず、薬品処理の結果、主要な重金属のうち大半はpHが約2あるいはそれ以下にならないと溶出率が50%以上に達せず、効果は大きいが低pHに関わる設備やコストの面に問題が残されていると思われた。酸生成実験の場合、CdとNiについては、pHを4〜5に低下させることによって50%前後の溶出率が得られた。Cu、Pb、ZnおよびAsについてはORP制御により、pHが8前後と高かったにもかかわらず15〜40%程度とそこそこの溶出率が得られた。Crについては溶出率が10%程度未満とほとんど溶出されなかった。ORP制御は上記のように空気を吹き込むことにより行ったが、好気性消化が進行して30〜40%の有機物が分解されてしまい、後段のメタン発酵に回される有機物が減少することが観察された。以上のような知見より、平成8年度は空気吹き込み量を絞りながらpHとORPを同時に制御する方法を試してみるつもりである。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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