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1995 年度 実績報告書

森林におけるアレロパシー

研究課題

研究課題/領域番号 07806024
研究種目

一般研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

小島 康夫  北海道大学, 農学部, 講師 (90161918)

研究分担者 工藤 弘  北海道大学, 農学部・付属演習林, 教授 (10001504)
キーワードアレロパシー / 発芽阻害 / 森林生態
研究概要

1.森林におけるアレロパシーの文献検索を過去30年に遡って行ない、世界中から70編ほどの文献を取り寄せてデータベース化した。その中には北海道に分布する森林植物もいくつか研究対象として含まれており、有用なデータベースが構築されつつある。この作業は平成8年度も引き続いて行なう予定である。
2.北海道における代表的な森林植物を採取し、それらの他植物に対するアレロパシー作用の検定を行なった。検定はアカエゾマツ、カイワレダイコン、レタス種子の発芽に対する阻害・促進効果で評価した。針葉樹では検定した7種のうち、ダイマツとヒバの葉で高い阻害効果が示された。広葉樹からは16種を検定し、シンジュの葉、クルミ科6種の葉や果実、ナナカマドの葉と果実、サトウカエデの葉が検定に用いた種子の発芽を強く阻害した。草本類ではササ、フキ、ミズバショウ、ブタクサの葉や茎、根に高い阻害効果が認められた。
3.アレロパシー効果が高かった植物のうち、ササ、フキ、クルミ、ナナカマド、シンジュについて精査し、葉では春よりも秋に採取した試料の方が高い阻害効果を示すことが認められた。また、葉ではヘキサン可溶成分が、また根ではアルコールや水抽出成分が高い阻害効果を示した。
4.ササやフキからは単純なフェノール成分が検出され、それらのアレロパシー効果を検定したところ、特にフェノール酸に高い阻害効果が認められた。一方クルミからはユグロンが検出され、これが阻害効果を示す主成分であることが示されたが、ユグロンが検出されないフラクションでも発芽阻害を示しており、ユグロン以外の阻害成分が存在していることを示した。この成分については現在検討中である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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