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1997 年度 研究成果報告書概要

魚類細胞の培養と形質発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07806026
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関京都大学

研究代表者

青海 忠久  京都大学, 農学部, 助手 (10144338)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
キーワード魚類胚細胞 / 細胞培養 / 形質発現 / ヒラメ / 色素細胞
研究概要

in vitroでの異体類色素細胞の培養系を確立し、その制御要因を明らかにするための基礎的知見を得る目的で本研究を行った。
まず、タイムラプスビデオ装置で、培養開始後の細胞の変化を記録する装置の開発を行った。つぎに、ヒラメの受精卵を主な実験材料として用いたが、他にマダイ、クロダイの胚細胞を同様の手法で容易に培養することが出来た。本研究で開発した方法は、胚発生時期の細胞を大量に得る技術としては、極めて簡便で効果的であった。培養に用いる培地にはL-15が最も優れた成績を残したが、牛胎児血清を15%程度添加する必要がある。今後、培養条件下での細胞の分化や増殖などを解析するためには無血清培地を使用する方が望ましく、併せて、培養フラスコの細胞接着面の処理や、基質の検討などを行うことが必要と考えられた。胚の発生段階を変えて、培養を行ったところ、桑実胚由来細胞からも色素細胞、神経細胞、上皮様細胞、線維芽細胞など、予想より多くの種類の細胞が分化してきた。神経胚以降の胚からは、骨格筋細胞なども含めて多様な細胞が分化し、また、それらが確認出来始める時期も、発生の進行に伴って早くなった。さらに、神経胚以後の胚に由来する細胞は、培養日数の経過と共に主に線維芽細胞を主体とする細胞の集塊が形成され、その中に色素細胞が積極的に入り込んでいく姿が、タイムラプスビデオの画像から確認できた。これらの細胞集塊の中では、培養開始20〜30日後に小型の色素細胞の2次的発現が起きた。また、細胞集塊相互間には、神経細胞のネットワークと考えられる構造も形成された。細胞集塊が形成される過程で、培養フラスコの底面が露出したところは、単層の上皮細胞によって覆われた。この様に、一度解離した魚類胚細胞が、培養条件下において形態形成の一部を時間軸とも一致しながら再現される過程が観察された。

URL: 

公開日: 1999-03-16  

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