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1996 年度 実績報告書

カエル骨格筋の興奮収縮連関における膜電位センサーの同定

研究課題

研究課題/領域番号 07807016
研究機関順天堂大学

研究代表者

小川 靖男  順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)

キーワードカエル / 骨格筋 / 膜電位センサー / ジヒドロピリジン受容体 / Ca^<2+>遊離
研究概要

今迄の研究から哺乳類骨格筋の興奮収縮連関は以下の様に理解されている。即ち筋が興奮すると筋形質膜上に起った膜電位変化をT管上にある膜電位センサー(ジヒドロピリジン受容体DHPRと同定されている)が感受し、なんらかの方法でこの情報を向い合った筋小胞体膜上に存在するリアノジン受容体RyRに伝達し、RyRからCa^<2+>が遊離される。我々はカエル骨格筋にはα-,β-RyRと2種類の異なったRyRアイソフォームがほぼ当量ずつ存在すること、さらにそれぞれを単離精製し、その性質を調べた。しからば膜電位センサーにも2種類あるのか否かを明らかにすることが本研究の目的である。本年度はカエル骨格筋DHPRα_<1S>サブユニットのcDNAクローニングに集中した。
カエル下肢骨格筋からmRNAを精製し、オリゴ(dT)プライマーを用いてカエル骨格筋のcDNAライブラリー(2×10^<10>pfu/ml)を作製した。次にウサギ、マウス、コイの各α_<1S>サブユニットのcDNAの塩基配列のアライメントより、カエル骨格筋DHPR単離のためのプライマーを作成し、カエル骨格筋のtotal RNAからPCR法にてDHPRの700bpフラグメントを単離した。塩基配列は予想した通り、既報のものと相同性が高い。単離したカエル骨格筋のDHPRの700bpフラグメントを用いてカエル骨格筋のcDNAライブラリーをスクリーニングした。Northern blotで約6Kbのsingle bandが得られた。更に制限酵素EcoRIのマッピングのパターンから24種類の独立したクローンが得られた。現在この塩基配列を決定中である。現在得られているものが4-5kbに相当するものなのでN末端側がとれていない可能性がある。ランダムヘキサマーをプライマーとしたcDNAライブラリーを作る必要があるかもしれない。α_<1S>サブユニットは1種類と予想されるが、他の構成サブユニット、例えばβ-サブユニットについても解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Murayama,T.,Kurebayashi,N. & Ogawa,Y.: "Stimulation by polyols of the two ryanodine receptor isoforms of frog skeletal muscle." J.Muscle Res.Cell Motility. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Murayama,T.and Ogawa,Y.: "Properties of homotetrameric RyR3 ryanodine receptor in mammalian diaphragm muscle" Biophys.J.72・2. A169 (1997)

  • [文献書誌] Murayama,T.and Ogawa,Y.: "Properties of Ryr3 ryanodine isoform in mammalian brain." J.Boil.Chem.271・9. 5079-5084 (1996)

  • [文献書誌] Murayama,T.and Ogawa,Y.: "Similar Ca^<2+> dependences of [^3H] ryanodine binding to α-and β-ryanodine receptor from bullfrog skeletal muscle in an isotonic medium." FEBS Letters. 380. 267-271 (1996)

  • [文献書誌] 呉林なごみ、小川靖男: "筋収縮とCa^<2+>" Clin.Neurosci.14. 190-192 (1996)

  • [文献書誌] 小川靖男: "標準医化学(「筋肉」)" 医学書院(印刷中), (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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