研究課題/領域番号 |
07807019
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
稲津 哲也 福井医科大学, 医学部, 助手 (00242587)
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研究分担者 |
丸山 晋吾 福井医科大学, 医学部, 助手 (90262633)
野口 民夫 福井医科大学, 医学部, 教授 (70135721)
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キーワード | pleckstrin homology / pleckstrin cDNAクローニング / リン脂質 |
研究概要 |
Mayerらは機能が異なる種々の情報伝達物質に共通の約100アミノ酸の配列を見いだし、それをpleckstrin homology(PH)となずけ、重要なモチーフであろうと一昨年Cell誌上に提唱した。当初、PHを有する蛋白は高々6種類であったが、今では70種を越えており、さらに種々の知見が急増しその重要性が増大している。 結果として、当初のほぼ予定どうりに進んでいる。個々に述べていくと、細胞レベルでの遺伝子破壊(gene targeting)をおこなうために、ニワトリのBリンパ球の細胞を利用する。このためにまずA1)ニワトリのpleckstrin cDNAクローニングを試み、なんとかこの断片を取ることができ、解析をすすめている。結果としてヒトのものとアミノ酸レベルでよく保存されていることが解かった。しかし、全長がまだ取れていないので再クローニングが必要と考えており今後も苦労すると思われる。B1)、2)GSTとPHとの2種類の融合蛋白を作ることができたが、会合しうる蛋白は今のところ見いだしえなかった。今後は、論文報告にあるようにリン脂質(PIP_2,IP_3等)との関連を調べたいと考えている。3)1)の融合蛋白に対して、何とか抗体(抗血清)を得たと思っているが、GSTに対しても反応するため、特異性が低いので、今後PHドメインのみに反応する抗体を精製し、細胞内でのプレクストリンの局在等を調べたいと考えている。 PHの重要性にもかかわらずいまだ統一的な見解には達していないので、今後上記の研究を通して一般性にまで高め、複雑な細胞内情報伝達の一端を単純化したいと考えている。
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