研究概要 |
遊走性紅斑(Evythema Migrans:EM)はライム病の特徴的な病変で、診断基準の一つになっている。しかしながら、なぜ世界の国々でEMの出現率が異なるのかという理由やその発病病理機構については不明であった。そこで我々はEMマウスモデルを作製し、ヨーロッパ、米国、日本で分離された菌株による皮膚病変の違いを調べた。皮膚病変はライム病ボレリアを接種されたすべてのマウスで確認されたが病変の広がりやタイプは菌種によって異なっていた。病変の誘導には血小板活性化因子(PAF)や炎症性サイトカイン(IL-1,IL-6,TNFα)が関与することがin vivoおよびin vitroで証明された。
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