この研究はレーザー光を用いて動物実験等によって、生体の疼痛、肩こりの緩和など、生体のメカニズムを検討する基礎的研究である。将来的には、簡便で低価格、小型で持ち運び可能なレーザー治療器開発に結び付けることが目的である。 細胞活性効果の解明のため今回開発している半導体レーザー光(2波長偏光混合光)をセロハン膜周辺のNaCl溶液に照射したところ、半導体レーザー光を照射した場合の浸透圧が高くなった。このことは水分子のクラスターが半導体レーザー光線の波動エネルギーによって、小さなクラスターに分割されたと考えられる。又、カエルの心臓にレーザーを照射すると、心電図波形より心搏数と脈搏に変化が起こることを確認した。一方、光化学物質が特異的に動脈硬化巣に集積することを利用して、弾性線維に対する光化学効果を検討した。光化学物質物質としてNP-6をウサギに投与後、レーザー光を照射後の実験群では弾性線維の破壊が認められた。 また、レーザー光の偏光角度、照射時間、照射面積、照射パルス、照射パワー、照射エネルギー、偏光の形態、パルス変調などを制御したレーザー光で細部にわたって実験をすすめていく。
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