研究概要 |
Experimental autoimmune myasthenia gravia(EAMG)において,そのB cell epitopeであるTorpedo acetylcholine receptor(AChR)61-76に対する相補性ペプチド(RhCA67-16)を感作することにより,disease-causing抗体に対すanti-idiotype抗体を生じ,EAMGの発症を抑制することを報告した。さらにそのT cell epitopeであるAChR 100-116の相補性ペプチド(RhCA 611-001)に対するmonoclonal抗体(CTCR8, IgG2b, kappa)が,T-cell lineのproliferationを抑制し,Immunoprecipitation法によりTCR-like proteinを認識することを示した。さらにラットに感作することにより,EAMGの発症が約50%の頻度に抑制されることを示した。このCTCR8により認識されるT-cell lineのTCR VβのDNA解析を行い,RhCA611-001とのアミノ酸ホモロジーの検討を行った。得られたT-cell lineはすべてTCR Vβ15を使っており,またわずか4種類のJβが使われていた。このT-cell lineのうち4つがCTCR8により認識され,認識されるCDR3領域とAChR100-116のcomplementary peptideであるRhCA611-001との間に高いhomologyが認められた。T-cell epltopeに対するcomlementary peptideに対する抗体は,immunoprecipitationにより40-46kDaのTCR-like proteinを認識し,そのDNA解析より認識されているのはTCRVβで有ることを証明した。CTCR8がT-cell lineのproliferationを強く抑制し,inviroの系でもEAMGの発症を抑制することより,CTCR8の認識する部位がT-cell lineのparatopeであることを示しており,さらにTh2での重要な認識部位がTCR Vβで有ることがわかった。
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