研究課題/領域番号 |
07807118
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
野崎 幹弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70086586)
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研究分担者 |
下田 勝巳 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00266793)
竹内 正樹 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70266790)
寺田 伸一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70246586)
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キーワード | コンピュータ / 三次元 / 形成外科 / レーザー / 顔 / 鼻 / 精度 |
研究概要 |
われわれは半導体レーザーを利用した三次元曲面形状計測装置(VOXELAN^R、標準型および広角型、浜野エンジニアリング)およびその専用解析ソフトウエア(3D-SPHINX^R、メデイックエンジニアリング)により身体格部位をコンピュータ内に取り込み、三次元立体表面形状の精度とその解析法に関する基礎研究を行った。三次元形状データの精度は標準型では平均2乗誤差が0.387画素(n=54466)、広角型では0.411画素(n=76800)であった。空間角度の精度は基準板の回転角度と算出角度の誤差は0.538±0.45度(n=1584)であった。表面積の精度は1cm間隔の方眼紙の三次元データから算出した1cm^2の測定値は1.067±0.096cm^2(n=40)であった。平均2乗誤差は0.115cm^2であった。臨床的には(1)外鼻傾斜空間角度計測および、(2)ミラーイメージを用いた左右顔面の重ね合わせによる顔面形態解析、(3)ランドマークの三次元座標を用いた顔面運動解析を行った。(1)外鼻角度解析では同一被検者の最大鼻背傾斜角度の再現性は標準型が左57.5±0.5度、右59.0±0.6度であり、広角型では左57.9±5.6度、右58.2±1.2度であった。最大鼻背傾斜角度の再現性は良好であった。(2)上顎癌摘出後で、眼窩から頬部に欠損が及んでいる場合、健側のイメージを左右反転し、重ね合わせることによって、左右側貌の高低差を視覚化し、陥凹あるいは突出領域の範囲と高低差を定量化することができた。(3)悪性腫瘍切除後の顔面神経麻痺で口角の運動を定量化することによって、遊離筋肉移植の固定部位や移植量の参考することができた。コンピュータによる三次元形状解析が悪性腫瘍切除後の機能的再建外科に極めて有用であることが明らかになった。
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