前年度、シングルチャネルパッチクランプを測定するため、低ノイズで適当な時間のデータを記録再現できるシステムの設定を行なった。また実験に適した状態の人線維芽細胞を初代培養し、この細胞による予備実験で、特異な伸展活性化チャネルが人線維芽細胞に存在することを確認した。一方、人骨芽細胞の初代培養を試みた。 今年度は線維芽細胞の伸展活性化チャネルのストレッチに対する反応と線維芽細胞成長因子との関係を中心にチャネルの同定と再現性の確認を行った。チャネルはカチオンチャネルであり、チャネルの修飾等の直接的な関連は認められなかった。成長因子の投与と伸展活性化チャネルのチャネル密度との関連を示唆するデータを得たので再現性を検討している。一方、骨芽細胞の継代培養細胞を確保しパッチクランプに最適な条件を検討した。この細胞でもストレッチ反応性チャネルの存在は確認できたが培養条件によりチャネルの存在は不確定であり、チャネルの同定作業を現在行っている。
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