研究概要 |
1.妊娠16日目のラットの子宮内に直視下で硫化鉄とキサンチンオキシダーゼを注入し、子宮内でのフリーラジカルを発生させ、妊娠19日目のラット胎仔の肺サーファクタント産生能を正常妊娠ラット胎仔肺と比較検討した。 また、同時に肺サーファクタントの産生能に関して、羊水中DSPCといったリン脂質の測定とNorthern blot法にてサーファクタントアポ蛋白(Sp-A,Sp-B,Sp-C)のm-RNAの発現を指標にして肺サーファクタントの産生が促進されるかについて検討している。 サーファクタントアポ蛋白においては弱い肺サーファクタント産生の増加を認めた。 2.現在までの研究結果では、硫化鉄とキサンチンオキシダーゼの投与で正常胎仔肺に較べ、弱い肺サーファクタント産生の増加を認めた。しかし、増加が弱いため、更に濃度の検討を行っている。 また、in vitro tissue cultureによる無血清培地下における硫化鉄とキサンチンオキシダーゼ刺激によるフリーラジカルを発生させ、ラツト胎仔の肺サーファクタント産生態を正常妊娠ラット胎仔肺と比較検討する予定である。測定項目は、in vivoと同様であり、組織DSPCとサーファクタントアポ蛋白のm-RNAの発現である。
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