研究課題/領域番号 |
07807209
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
上野 晃憲 北里大学, 薬学部, 助教授 (00112657)
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研究分担者 |
宇都宮 郁 北里大学, 薬学部, 助手 (70168722)
林 泉 北里大学, 薬学部, 講師 (90172999)
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キーワード | ブラジキニン(brady kinin) / 血圧(blood pressure) / 回腸(ileum) / ラット(rat) / エンドトキシン(endotoxin) / 受容体(receptor) / 発現(induction) |
研究概要 |
1.エンドトキシン(ET)の背部皮内投与によって用量依存的に血管透過性亢進が生じ、無毒化ETとの比較から透過性亢進反応にETの毒性が重要であることが判明した。更に、拮抗薬や阻害薬を用いた実験からブラジキニン、血小板活性化因子、ヒスタミンやプロスタグランジンの関与が明らかとなり、またそれらのメディエーターが相互に作用しあって増強することによりETの血管透過性亢進を引き起していることが示された。キニン系因子の関与については、キニノゲン欠損ラットと正常ラットとでの反応の比較により、直接的にも証明がなされた。 2.B2受容体が存在しているラット回腸及び十二指腸において、B1アゴニストによる収縮反応が出現してくることを見いだした。その収縮がB1アンタゴニストで抑制されること、またタンパク質生合成阻害薬の処置によりその発現が抑制されたことなどの結果から、その収縮発現は新しく誘導されたB1受容体によることが明らかとなった。また、この収縮発現には、ETの関与を示す積極的な結果は得られなかった。 3. ET処置した若齢ラットにおいてのみにB1アゴニストによる全身血圧下降反応が出現してくることを見いだし、アンタゴニストを用いてB1受容体発現であることを明らかにした。この活性の強さは、ブラジキニン(B2アゴニスト)に匹敵した。 4. ETの胸腔内投与、腹腔内投与によって、白血球浸潤が血漿漏出といった炎症反応が生じることを見いだし、炎症モデルと成りうる可能性があることが判明した。
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