研究概要 |
研究の方向と計画についての打ち合わせを行い、調査票項目作成の準備として訪問看護ステーションの施設長に面接調査を行った。各施設で実施されている看護業務と、その時の状況について聞き取り調査を実施したところ、訪問看護婦は、医師の在宅ケアに対する理解と判断力・技術能力を査定し「指示」を求めていた。また、施設の方針として指示があっても受けない行為を定めており、訪問看護婦が主体的に看護業務・行為を自制している状況が窺われた。これらの状況は、医師の指示・訪問看護婦の責任範囲を規定し、教育のあり方やプロトコールに関わる問題を新たに提供するものである。 以上の視点をふまえて調査票を作成し、平成6年度までに開設した全国の訪問看護ステーションと訪問看護実施病院に、平成8年3月に調査票を発送したところである。回収後には、次の視点で分析する予定である。在宅ケアで訪問看護婦が、1.自身の判断で実施しているもの,2.現状では実施するつもりはないもの,3.将来、条件が揃えば実施したいと考えているもの,4.医師の個別的・具体的指示の基に実施されているものに分類し、実施していないものについてはその理由を明らかにする。地域別,施設別にも分析する。
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