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1995 年度 実績報告書

看護技術のパフォーマンス監査-気管内吸引技術の安全性に関する研究-

研究課題

研究課題/領域番号 07807216
研究種目

一般研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

岡崎 壽美子  北里大学, 看護学部, 教授 (30185417)

研究分担者 城戸 滋里  北里大学, 看護学部, 助手 (20224991)
長谷川 芳子  北里大学, 看護学部, 助手 (80199348)
猪又 克子  北里大学, 看護学部, 講師 (20207723)
塚越 フミエ  北里大学, 看護学部, 講師 (70227362)
キーワード気管内吸引 / 喀痰 / 吸引圧 / 剥離細胞
研究概要

健常者120名の自己排痰による喀痰を採取し検鏡した結果、21名の対象者の喀痰中に円柱上皮細胞が2.14±1.64/10視野存在した。また、その内の1名の対象者の喀痰中には、絨毛が1個/10視野認められた。以上より、強制排痰によって気管支粘膜から剥奪される喀痰には絨毛円柱上皮細胞がほとんど存在しないことが確認できた。
次に、模擬痰を使用した吸引圧と吸引される喀痰の量、吸引カテーテルと吸引圧の変化に関して予備実験を行った。その結果、3孔式吸引カテーテルの3孔全てが喀痰中にあるときにのみ設定圧そのままで吸引され、吸引圧を高くするに伴い吸引される喀痰の量が増加した。また、2孔が喀痰中にあるときでは吸引圧、吸引される量ともに約1/2に減少し、1孔では両者ともに0であることが確認できた。
K大学病院入院中の気管切開中の患者を対象に100mmHgと400mmHgの吸引圧で喀痰を採取し、検鏡を行った。その結果、400mmHgの設定圧で吸引を実施したときは200mmHg台、100mmHgの設定圧で吸引を実施したときは60〜70mmHgの吸引時の圧が急激に低下した。採取した喀痰中の円柱上皮細胞の存在は健常者に比べて多量に認められたが、絨毛の脱落はほとんど認められなかった。採取量に関しては、100mmHgの吸引圧では喀痰が吸引容器に入らず、吸引カテーテル内にとどまる例が多く、患者にとって吸引が効果的に行われたとは言い難い結果であった。100mmHgで吸引した68検体の円柱上皮細胞数は、11.45±21.52個/10視野、400mmHgでは24.08±42.96個/視野とばらつきが大きく、低い圧で吸引したときの方が細胞数が多い対象もあった。このことは吸引時の患者の状態や喀痰の性状など個別性が大きく影響していることが考えられ、この結果だけからは適切な吸引圧を検討することができず、対象数を増やしていくことが必要と考える。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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