研究課題/領域番号 |
07808011
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 国際武道大学 |
研究代表者 |
河野 俊彦 国際武道大学, 体育学部, 教授 (50092052)
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研究分担者 |
立木 幸敏 国際武道大学, 体育学部, 助手 (20255178)
嶋田 裕 千葉大学, 医学部, 教授 (70009116)
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キーワード | 骨格筋再生 / 筋移植 / 筋培養 / 筋芽細胞 / 筋損傷 / 免疫組織学 / 動物実験 |
研究概要 |
1.実験的損傷後の筋再生状況 Wistar系雄ラット(6週令)を用い、凍結による筋損傷後の再生状況を検索したところ、光学顕微鏡的に2日後には壊死細胞と貧食細胞、小円形細胞浸潤を認め、4日後ではさらに線維芽細胞の増生も認められた。8日後には再生筋細胞が増殖し、以前の細胞に置き換わっていた。 また、免疫組織学的に見ると4日目以降では再生筋細胞の胞体内に染色性の高まることが蛍光顕微鏡的に確認された。 2.再生に影響する要因の解析 再生初期の変化を知る目的で、実験的に筋細胞移植のための基礎研究を行った。培養した筋芽細胞(C2cell)を免疫抑制剤(シクロスポリン)投与のもとで移植したところ、2日後には移植細胞の生着が確認され、7日後には細胞増殖が認められた。また、蛍光顕微鏡的にも細胞増生の進展状況が明らかになった。 3.以上の実験結果からして、筋損傷の後の再生は約1週間で明らかに増殖を認められていることから、壊死後の比較的早期に線維芽細胞が生じ、マクロファージなどの細胞因子が筋芽細胞の増殖を促進することがわかった。これらの因子は免疫蛍光染色によっても存在が明らかにされた。 また再生と共に老化再生組織への筋移植のための基礎実験として、培養筋細胞の移植を行い、その免疫抑制剤の効果、投与方法などが検討できた。これによって、次年度の筋衛星細胞の移植実験が可能となり、初期の筋細胞の増生機序を解明することができると思われる。
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