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1996 年度 実績報告書

マルチメディアを利用した初級用統合型日本語・日本事情教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07808030
研究機関東京外国語大学

研究代表者

藤村 知子  東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (20229040)

キーワード日本語教育 / CAI / 初級日本語 / 日本事情
研究概要

1.初級段階の日本語教育では、会話形式の教科書が多く、一まとまりの「文章」を読んで理解するという読解の技能の養成があまり行われていなかった。少なくとも大学に進学する学生に対する教育においては、早期から読解の技能を養成する必要性があるのではないかと思い、日本語学習90時間終了程度の学習者からでも使用できる読解教材を作成した。
2.読解教材の題材としては、日本地理を取り上げた。初級段階では抽象的な内容を説明するには語彙が不足しているため、図表・グラフ・写真等の視覚情報が文書理解を助ける日本地理がふさわしいと考えたからである。
3.教材の項目選定にあたっては、学習者の国の地理教科書での日本に関する記述も参考にした。インドネシア・中国・フィリピン・モロッコの教科書を入手し、翻訳したところ、各国とも日本の経済発展について大変関心を示していることがわかり、その項目をテキストに組み込むことにした。
4.90時間終了後から使えるよう、テキスト本文に使用する文型には配慮したが、語彙はある程度専門的なものもテキストに盛り込んだ。これは、辞書機能を付けたことと、専門的な語彙になればなるほど、訳語が1対1対応になることによる。
5.初級段階において読解があまり行われていない背景には授業時間の不足が挙げられる。そこで、学習者が自習できるよう、マルチメディアの機能を生かしたCAI教材を作成した。本研究で開発した教材は下記の通りである。
・印刷教材+CAI
本文(漢字仮名交じり文ルビ付き/ルビなし選択可能)+音声
カラーの図表・写真・グラフ
辞書機能(漢字の読み方+易しい日本語による説明+外国語約)+音声
読解チェック問題
6.印刷教材は費用の点でカラー印刷にしづらいが、CAIであれば、費用を気にすることなく、フルカラーの教材が提供でき、学生に与えるインパクトも、白黒印刷に比べ、かなり強くなる。ただし、従来CAIというと、パソコンのみを利用する方式がとられていることが多いが、読解教材ということもあり、印刷教材を併用することにした。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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