1、 ボツリヌス毒素タンパク質Aのポア構造の合成とそのイオンチャネル活性の測定および解析をおこない、カチオン選択性のチャネルを形成することなどを示した。 2、 アセチルコリンリセプターのポア部分に相当する人工膜蛋白質を、新しいchemoselective ligation法の開発により大量に合成することを試みた。 3、 柔らかな極性頭部領域を持つ膜のイオン透過性の理論的研究をおこない、種々のシミュレーション結果を示した。 4、 インフルエンザウイルスのM2タンパク質のポア構造に相当するペプチドの合成をおこない、その再構成膜中での構造と機能の解析を、FTIRや単一チャネル記録法などでおこなった。 5、 グラミシジンAチャネルのプロトン透過性に対する共存イオンの効果の測定を単一チャネル記録法によりおこない、その理論的解析をおこなった。 6、 イオンチャネルタンパク質などの構造や機能に影響を与えると考えられる生体膜の非2分子膜構造(ヘキサゴナルII相やインターデジティテッドゲル相など)の構造安定性をX線回折などで研究し、それらが膜表面セグメントと溶媒の相互作用自由エネルギーに大きく依存していることを示した。 7、 細胞骨格を形成するF-アクチンの多形現象を実験的に研究し、相図を作成した。
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