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1996 年度 実績報告書

古代日本の動物遺体のDNA解析

研究課題

研究課題/領域番号 07831013
研究種目

基盤研究(C)

応募区分時限
研究機関東京国立文化財研究所

研究代表者

木川 りか  東京国立文化財研究所, 保存科学部, 研究員 (40261119)

キーワード古代DNA / 遺伝子増幅 / PCR
研究概要

初年度は、まずコンタミネーションを物理的に防ぐための実験系の確立を行ったが、本年度は、これを受けて古代試料中に多量に含まれる細菌やカビなどの汚染微生物の遺伝子の中から、目的の生物種の遺伝子を単離するための基礎的研究を行った。最初の取り組みとして、本年度は、生物ごとに比較可能な短い配列をいくつか選定し、まず目的の生物種を同定するための遺伝子領域を検索した。本研究で扱う生物種は主に哺乳類なので、目的の生物に由来する遺伝子配列を細菌やカビなどの汚染微生物に由来する遺伝子配列と区別できる領域として、ミトコンドリアDNAの特定の遺伝子領域を選定した。古いDNAは、重度の損傷を受けて断片化しているために、PCR手法により増幅できる遺伝子断片の長さは一般的に短いものに限られるが、この領域ならば短い領域でも生物種についての情報が得られやすい。また、ヒトの遺伝子のコンタミネーションが起こりにくいような領域をPCRのプライマーとして選定した。現世の試料を用いて、その実験系の有効性を検討している。実際の古代動物試料においては、個々の試料ごとに材質も保存状態も異なるため、DNAを抽出する過程において、その都度個々に方法を検討する必要がある。また、試料に含まれる重金属イオンがPCRに阻害作用を持つため、DNA増幅がうまくいかない場合もある。青銅器に付着した哺乳類の毛の試料の同定に取り組むために、引き続き試料から重金属イオンを取り除く条件の検討を行っている。試料に鉄さびなどの不純物が多く含まれるため、キレート剤で処理したのち、ポリメラーゼによるDNA増幅が可能なように精製条件を検討している。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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