• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

活性を内在した要素系の自己組織化現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07832022
研究種目

一般研究(C)

研究機関福岡大学

研究代表者

宮川 賢治  福岡大学, 理学部, 教授 (30037296)

キーワード非平衡 / 自己組織化 / BZ反応
研究概要

1.活性を内在した要素系の創製と評価:粒径約500μmの陽イオン交換樹脂粒子表面上に,BZ振動反応を局限させることにより,化学振動子系を創製した。この振動子系の同調は,CSTR(continuous stirred tank reactor)系のような直接結合を介してのものと比べて,極めて特異的であることがわかった。振動子間距離と固有振動数比の関数として結合状態についての相図を求め,1:n(n:整数)の引き込みモードが最も安定であり,且つ相図の広範囲を占めることを見い出した。これらの安定モードの境界領域で,Farey treeの構造にしたがった高次モードやその共存が観測された。安定結合モード間の転移に際しては,振動の周期と振幅に不規則な振る舞いが観測された。パワースペクトルや3次元のアトラクターを調べることにより,この不規則な時系列はカオスによるものであることが確認された。3要素間結合の場合には,通常の化学振動子に見られるような回転モードの時計回りと反時計回りの移り変わりが観測された。
2.電場により誘起された巨視的非平衡構造の観測:固有振動数に対する電場の周波数の比Wに依存して,電場への種々の引き込みが観測された。電場の強さとWの関数として結合状態の相図を求めた。W<1では1:1の引き込み,W=1′付近では,周期と振幅に不規則な振る舞いが観測された。パワースペクトル調べることにより,この不規則な時系列は,カオス的であるが分かった。Wが1より大きくなるにつれ,振動子の振動数が周数変調を受けることが見い出された。更に,結合振動子に直流電場を印加した場合,電場方向に依存して,ペースメーカーの逆転,振動の長周期化,結合の切断等が観測された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kenji Miyakawa: "Light-Induced Spatio-Temporal Patterns in the Ferroin-Catalyzed Belousov-Zhabotinskii Reaction" J.Phys.Soc.Jpn.64. 3105-3111 (1995)

  • [文献書誌] Kenji Miyakawa: "Dynamics of aggregation of tungstic acid" J.Chem.Phys.103. 9607-9610 (1995)

  • [文献書誌] Kenji Miyakawa: "Synchronization in the discrete chemical oscillation system" J.Chem.Phys.103. 9621-9625 (1995)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi