1.都市基盤システムの統合化の位置づけ (1)事例分析 海外の未利用エネルギー活用事例の資料を収集した。スウェーデン、デンマーク、ドイツ、アメリカ、オーストリアのシステムの情報が得られた。わが国の先進事例のデータもほぼ入手できた。 (2)阪神大震災のインフラ被害調査 阪神大震災の被害調査を通して、非常時の危機管理の観点から、統合化インフラの意味を考察した。 2.モデルスタディ (1)雨水利用システムの熱的活用の評価 京阪奈学研都市のRITEのビルに導入された、雨水利用システムの熱源的評価の研究を行った。系の性能を予測するシミュレーションプログラムを作成し、省エネルギー効果がかなり大きいことを明らかにした。また、その運用方法が重要であることも明らかにした。 (2)ゴミ焼却工場の廃熱活用システムの評価 システムの評価の方法の考察、周辺地域への最適供給システムに関して、基本的な特性を明らかにした。 (3)水道システムによる熱搬送の評価 本年度は水道管からの非定常熱損失を予測するプログラムを開発した。 3.統合化の効果の地域的なマクロ量の推定 大阪府を対象として、供給から廃棄までのエネルギーフローの解析を行い、マップとして表示する研究を行った。インフラを統合化して、未利用エネルギーを活用する時の省エネルギー量、環境へのインパクトの低減を明らかにした。
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