研究課題/領域番号 |
07835004
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水野 稔 大阪大学, 工学部, 教授 (30029269)
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研究分担者 |
下田 吉之 大阪大学, 先端科学技術共同研究センター, 助教授 (20226278)
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キーワード | 都市基盤システム / システム統合 / 省エネルギー / 未利用エネルギー / 地域冷暖房 / 雨水利用システム / ゴミ焼却熱 |
研究概要 |
1.地球時代の都市インフラの考察 地球時代都市のインフラのあり方を考察した。これからのキーワードとして、「extensiveからintensiveへ」「情報を発するインフラ」「ボ-ダレス化と再システム化」について考察し、「上手に暮らすためのインフラ」の必要性を論じた。 2.システム統合化のケーススタディ (1)雨水貯留システムの多目的活用の効果:京阪奈学研都市のRITEのビルに設置された雨水利用システムの熱源的評価を、他地区の他物件に適用できるための一般化を行った。雨水槽の運用方法なども考察した。(2)上水道による熱搬送の省エネルギー性の検討:何らかの都市未利用熱源で、水道水温を現状の夏期28℃、冬期7℃から地中温度の16℃程度に調温し、住宅に多機能ヒートポンプを設置して、水道を暖冷房の熱源として利用する場合のシステムシミュレーションによる検討を行った。従来の方式に比べて、15%以上の省エネルギー性が期待できることなどが確認できた。また、このシステムでは、ヒートアイランドの原因となる顕熱廃熱を大幅に削減できることも明らかにできた。(3)ゴミ焼却廃熱利用の最適化の検討:ゴミ焼却廃熱による発生蒸気を、背圧タービンで発電し、背圧蒸気から高温水をつくり、ある距離離れた地域冷暖房プラントへ搬送利用するシステムの、最適システムの検討を行った。搬送高温水温度や流速の変化の影響を評価するプログラムを作成した。(4)都市低レベル未利用エネルギーの最適活用システムの検討:下水処理水・河川水・海水などを搬送管で需要地へ送り、熱源として活用するときの最適システムの検討を行った。大阪市の250mメッシュマップを用いて、需要の空間分布と熱源の整合性(搬送に要するポンプ仕事と熱源活用による省エネルギー効果を勘案)を図り、その際の省エネルギー効果、環境負荷の削減効果などを明らかにした。
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