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1995 年度 実績報告書

歯牙欠損が咀嚼筋およびその制御中枢に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 07838020
研究種目

一般研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

末宗 節子  広島大学, 歯学部, 教務員 (80112209)

研究分担者 前田 憲彦  広島大学, 歯学部, 教授 (60049418)
キーワード歯牙欠損 / 歯根膜入力 / 咀嚼筋 / 三叉神経運動核
研究概要

雌雄B6C3Fe-a/a、op/+マウスを交配し、粉末飼料で飼育する歯牙の萌出しない個体(op/op)および、固形飼料飼育と粉末飼料飼育群にわけた歯牙が萌出する正常マウス(op/+)の3ヵ月齢の雄各5個体を準備した。動物をペントバルビタール麻酔後、下顎骨の一部を除去し、下顎管に進入直後の下歯槽神経に5%HRP-WGAを約1μl注入、テトラメチルベンチジン反応を施した。明視野及び暗視野照明下の光学顕微鏡で観察を行ない三叉神経中脳路核(Vme)、三叉神経節(TG)における標識細胞数の計測および三叉神経感覚核群への一次求心性神経終末をop/opと正常動物と比較し次の結果を得た。op/opで観察された標識細胞数はVmeおよびTGいずれにおいても正常動物に対し有意に減少していた。三叉神経感覚群に投射する一次神経終末に関しては特に三叉神経上核(Vsup)、三叉神経吻側核(Vo)での減少が観測された。
op/opマウスと正常動物をホルマリン固定し、下顎を脱灰後パラフィン包埋し10μmの接続切片とし、H-E染色、渡銀染色標本等を作成し顎骨内理没歯の歯周組織について観察した結果、op/opでは形成不全歯が顎骨内に埋没し、歯根膜もほとんど形成されていなかった。
以上op/opマウスの下顎骨内埋没歯の歯周組織、および歯根膜を支配する下歯槽神経の中枢投射部位、標識細胞数に関する正常動物との比較を一応達成した。これから得られたVme、TGの標識細胞数の減少は歯根膜の形成不全を、またVsup、Voにおける標識終末の減少は、三叉神経運動核のpremotor neuronへの入力の著しい減少を意味しており、当然の結果として三叉神経運動核を形成する開口および閉口筋運動ニューロンへの影響、同時に末梢効果器である閉口筋、開口筋への影響が考えられる。そこで8年度は開口、閉口筋に関しての筋線維の径、筋紡錘の総数、標識神経細胞数および標識終末をop/opと正常動物で比較する予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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