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1995 年度 実績報告書

運動連合野における咀嚼運動調節機構の神経生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07838033
研究種目

一般研究(C)

研究機関九州歯科大学

研究代表者

吉野 賢一  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (90201029)

研究分担者 久保田 競  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (30027479)
キーワード視覚誘導性顎運動課題 / 運動前野 / サル / 単一ニューロン活動
研究概要

視覚誘導性顎運動課題をサルに行わせ、運動前野腹側部から146個の課題関連ニューロンを記録した。課題関連ニューロンは視覚関連ニューロン(5個)、運動関連ニューロン(122個)及び準備関連ニューロン(19個)に分類することができた。視覚関連ニューロンは視覚刺激に応じて、潜時の短い一過性の活動を示した。運動関連ニューロンはさらに3つのタイプに分けられた。Phasic typeニューロンは筋活動に先行し一過性に反応するもので運動の遂行に直接関与していると考えられる。Tonic typeニューロンはPhasic typeニューロンに比べてやや遅れて反応するものが多く、下顎位置の維持に関与していると推察された。Phasic-tonictypeは前述の2つのタイプの特性を兼ね備えていた。準備関連ニューロンは開口及び閉口状態を維持しているときにニューロン活動が連続的に増加し、さらに次の運動時に急激な活動の変化を示した。開口及び閉口時のdynamicな運動が行われているときの反応を比較すると、開閉口時の一方で活動の変化があり、他方では活動の変化がないか又はreciprocalな反応の変化を示すニューロンが全体の約70%、共に同様に活動を変化させるものが約30%あった。開口時と閉口時では基本的には筋の弛緩収縮はreciprocalに行われており、約30%のnon-reciprocalな応答を示したニューロンは筋活動とは直接関与せず、顎運動の他の局面、例えば速度、加速度及び力の大きさなどの絶対値的なものと関連している可能性があった。以上のことから視覚情報を元に顎運動を制御するとき、運動前野が重要な役割を果たしている可能性が示唆された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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