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1996 年度 研究成果報告書概要

歯槽骨骨細胞におけるメカルセプターの研究

研究課題

研究課題/領域番号 07838043
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分時限
研究分野 咀嚼
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

高垣 裕子  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60050689)

研究分担者 斎藤 滋  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (80084713)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワード骨細胞 / 機械的刺激 / メカニカルストレス / 歯槽骨 / 伸張 / 増殖 / 分化 / 骨形成
研究概要

骨が力学的な刺激に対して応答し骨形成が促進されることは周知の事実であるが,細胞レベルでの刺激の伝達機構は明らかでない。我々は、骨折レベルの強い外力刺激と弱い外力刺激が骨形成系細胞に対して作用機作を異にするとこれまでに示唆されていることにヒントを得、骨芽細胞がより未分化な段階から成熟し、更に骨細胞へと変化する際にそれぞれ特異的な応答を示すものではないかと考え、比較検討した。その結果、生理的レベルとされる、4,000μ strain(0.4%)以下の弱い伸張刺激の受容体は骨芽細胞ではなくて幼若な骨細胞(オステオサイト;成熟骨芽細胞から更に分化して、より低レベルのアルカリフォスファターゼ及びより高レベルのオステオカルシンを発現。形態的には、細胞突起の伸展とネットワーク形成を特徴とする)に存在することが、新生仔ラット頭蓋冠より得られた細胞において明らかになった。幼若骨細胞の弱い伸張刺激に対する応答は増殖の抑制及び分化(石灰化)の促進として現れ、その情報伝達経路にはcAMPの上昇が含まれること、及び末端においてIGF-Iの発現が誘導されることも示された。一方ヒトの海綿骨の場合、骨片の分離の際に新生仔ラット頭蓋冠のようにはきれいに単離できないためか、骨細胞様の形質(低レベルのアルカリフォスファターゼ及び高レベルのオステオカルシン)を示す細胞が少なく、あまり数が得られなかった。しかし得られた骨細胞様の細胞に関しては、弱い伸張刺激に対して仔ラット頭蓋冠由来の細胞と同様のレスポンス、即ちオステオカルシンなどの発現が亢進することがRT-PCR法により明らかにされた。又、その発現の亢進及び低浸透圧刺激によるCa^<++>の流入がどちらもアミロライドで抑制されることから、ENaC様のチャンネルの関与が示唆された。

  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] Satoyoshi,M.et,al.: "Extracellular processing of dentin matrix protein in mineralizing odontoblast culture." Calcif. Tissue Int.57. 237-241 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Mikuni-Takagaki,Y.et,al.: "Matrix mineralization and the differentiation of osteocyte-like dells in culture." J.Bone Miner.Res.10. 231-242 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Mikuni-Takagaki,Y.at.al.: "Extracellular processing of dentin matrix protein in mineralizing odontoblast culture." Endocrinology. 137. 2028-2035 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 小泉忠彦,高垣裕子,寺中敏夫: "培養ウシ象牙芽細胞のビタミンD_3に対する応答" 日本歯科保存学雑誌. 39. 865-873 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Suzuki,Y.et.al.: "Extracellular processing of bone and dentin proteins in matrix mineralization" Connect. Tissue Res. 35. 277-283 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 高垣裕子: "骨形成系細胞の機械的外力に対する応答" 日本骨形態計測学会誌. 7(印刷中). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Satoyoshi, M., Koizumi, Teranaka, T., Iwamoto, T., Takita, H., Kuboki, Y.Saito, S., Mikuni-Takagaki, Y.: "Extracellular processing of dentin matrix protein in mineralizing odonto-blast culture." Calcif.Tissue Int.57. 237-241 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Mikuni-Takagaki, Y., Kakai, Y., Satoyoshi, M., Kawano, E., Suzuki, Y., Kawase, T., Saito, S.: "Matrix mineralization and the differentiation of osteocyte-like cells in culture" J.Bone Miner.Res.10. 231-242 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takagaki, Y.: "The 17^<th> ASBMR Meeting Report 8.Osteocyte" JSBMR. 13. 200-202 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Mikuni-Takagaki, Y., Suzuki, Y., Kawase, T., Saito, S.: "Distinct responses of different populations of bone cells to mechanical stress" Endocrinology. 137. 2028-2035 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Koizumi, T.: "Takagaki, Y., Teranaka, T. : Response of cultured bovine odontoblast to vit.D_3" Jap.J.Resto.Dent.39. 865-873 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Suzuki, Y., Kubota, T., Koizumi, T., Satoyoshi, M., Kawase, T., Saito, S.: "Mikuni-Takagaki, Y., Extracellular processing of bone and dentin proteins in matrix mineralization" Connect.Tissur Res.35. 277-283 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takagaki, Y.: "The 18^<th> ASBMR Meeting Report.11.Osteocyte." JSBMR. 14. 162-163 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takagaki, Y.: "Response of bone forming cells to mechanical stress" Jap.J.Bone Morphometry. 7 (No.1)(in press). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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