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1995 年度 実績報告書

感桿型視細胞の光情報変換の分子的機構

研究課題

研究課題/領域番号 07839018
研究種目

一般研究(C)

研究機関兵庫医科大学

研究代表者

鈴木 龍夫  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90068544)

キーワードロドプシン / G蛋白質 / ホスホリパーゼC / 光情報変化
研究概要

ロドプシン、G蛋白、PLCの相互作用を解明し、ロドプシン-Gq-PLCカスケードの存在を証明することを目的に以下の研究を行った。
1、免疫沈降法によるロドプシン、G蛋白、PLCの相互作用の解析- 抗ロドプシン抗体、抗Gqα-C末抗体、抗PLC抗体をアガローストに架橋し、海面活性剤で可溶化したラブドーム膜を免疫沈降し、共沈蛋白をウエスタンブロッテイングで調べた。Gqα蛋白は光照射した膜試料でのみロドプシンと共沈し、GTPγS存在下では著しく減少した。この結果は、Gqαがメタロドプシンと複合体を形成し、GTP結合によりこの複合体が解難することを示している。ロドプシンとGβγ、PLCとGqαの共沈は確認できなかった。これらの間の結合は弱く、通常の免疫沈降法では観察が難しいと考えられるので、現在、チオール開裂型架橋剤を用いた免疫沈降を進めている。
2、ロドプシン、G蛋白、PLCの単離精製と再構成- PIP2加水分解活性を指標にPLCを分離し、130K蛋白として精製された。GqαとGβγは抗体反応を指標に、Gqαについては膜結合Gqαと可溶性Gqαを別々に分離した。GTPγS存在下で光照射したラブドーム膜から分離した膜Gqαは精製PLCを濃度依存的に活性化したが、可溶性GqαとGβγはPLC活性化効果を示さなかった。[^<35>S]-GTPγSの結合は膜分画のみに確められ、可溶性Gqαが含まれる分画には認められなかった。これらの結果は、可溶性GqαでのGDP-GTP交換反応が進まない(あるいは非常に遅い)ためにPLC活性化能を持たない、ということを示している。精製ロドプシンとG蛋白の再構成実験は現在進行中である。
今年度の研究結果により、ロドプシンによる膜Gqαの活性化、膜GqαによるPLCの活性化がほぼ証明されたと言える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tatsuo Suzuki: "Phosphatidyl inositol-phospholipase C in squid photoreceptor membrane is activated by stable metarhodopsin via GTP-binding protein, Gq" Vision Research. 35. 1011-1017 (1995)

  • [文献書誌] Tatsuo Suzuki: "Squid photoreceptor phospholipase C is stimulated by membrane Gqα but not by soluble Gqα" FEBS Letters. 377. 333-337 (1995)

  • [文献書誌] Akihisa Terakita: "The invertebrate phototransduction cascade is similar to that mammalian hormonal receptor system" RIKEN Review. 11. 61-62 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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