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1995 年度 実績報告書

四光波混合による二光子電子遷移測定法の開発と長鎖ポリエン分子のS_1状態

研究課題

研究課題/領域番号 07854030
研究機関東京大学

研究代表者

岡本 裕巳  東京大学, 理学部, 助教授 (20185482)

キーワード四光波混合 / 二光子吸収
研究概要

まず近赤外域の広帯域波長可変レーザー光源を,再生増幅Nd : YLFレーザーの2倍波をポンプ光としたパラメトリック光発生を用いて開発した。我々の再生増幅器の2倍波は50psのパルス幅,1kHzの繰り返し率で約1mJの出力があるが,これに長さ4cmのLiNbO3結晶を2個使用する事で,ほぼ我々の目的に使用可能と思われる程度の光源を得ることができた。つぎにこの光源と再生増幅器の基本波を用いた光学的ヘテロダイン検出二光子吸収誘起カー効果分光法(OHD-TIKES)の開発を行った。現時点までの実験では,ポンプ光に上記光源による波長可変光を,プローブ光に再生増幅器の基本波を用い,プローブ光は本予算で購入した近赤外分光器を通した後PbSe検出器で検出してパルス成分を取り出す方法で,β-カロテンをサンプルとしてOHD-TIKESの測定を試みたが,未だ信号の検出に成功していない。今後試みるべき条件として,一つにはポンプ光とプローブ光を逆にする事が考えられる。プローブ光は偏光の純度が高い必要があると考えたため,方解石プリズムを用いる都合上,長波長となる可能性のある波長可変光はプローブ光としてでなく,ポンプ光として用いた。しかし,OHD法では通常のカー効果分光法におけるほどの偏光純度は要しない可能性があり,適切な工夫によってレーザーの偏光が乱れないように注意さえすれば,この組み合わせの方が測定に適している可能性がある。また,サンプルとして,近赤外域の光によって二光子遷移を起こすと予測される物質を,テストには用いるべきであったかも知れない。この2点を中心に,二光子吸収スペクトルの測定が可能となるよう観測の試みを続ける予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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