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1995 年度 実績報告書

GABA脳内持続注入による新しい難治性てんかん治療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07857063
研究機関旭川医科大学

研究代表者

國本 雅之  旭川医科大学, 医学部, 助手 (70250579)

キーワードGABA / kainic acid / epilepsy
研究概要

難治性てんかんの治療法を目的として実験的に作成したてんかん焦点の破壊実験が試みられているが、てんかん焦点部の脳の局所の機能を一過性に抑制した実験はほとんど行なわれていない。Alzet社の浸透圧ポンプにGABAを封入し脳の局所に持続注入すると脳の局所の一過性の機能抑制状態をつくることが可能である。てんかんの新しい治療法として実験的に作成したてんかん焦点部へのGABAの持続注入療法の可能性をさぐるため実験をおこなった。
ウィスター系ラットを用いて左扁桃核に薬剤注入用のステンレスカニューラを定位的に挿入した。カニューラは扁桃核電極としても用いた。カニューラはプラチック製のキャプを付け保護した。脳波記録のためのビス電極を両側motor cortex部の頭蓋骨に留置した。各電極に電線をつけてコネクターに接続した。カニューラ、電極、プラチック製のキャプ、コネクターはデンタルセメンドで頭蓋が固体した。手術1週間後、osmtic minipumpをラットの背部皮下に植え込み、minipumpにチューブをつなぎ皮下を通してキャプ内に固定しておいた。minipumpには実験群はGABAを入れて、コントロール群にはpH7の燐酸緩衝液をいれた。翌日に無麻酔下にカイニン酸を扁桃核に注入し辺縁系発作を生じさせた。脳波記録を行い痙攣発作重積状態になった時点でminipumpからのチューブをカニューラに接続し、GABAの持続的な注入100μg/hr、500μg/hrを開始した。1週間後にラット脳をフォルマリンにて潅流して脳をとりだし、組織学的検討をおこなった。GABA投与群では、カイニン酸による痙攣を完全には抑制できなかった。GABA100μg/hrではコントロール群とほとんど差はなかったが、GABA500μg/hr群ではspikeの抑制傾向が認められた。
今後、GABAの投与量を増加して、痙攣が完全に抑制できるか検討することと、NMDA受容体の拮抗薬を持続投与してんかん焦点が抑制されるか検討する予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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