研究概要 |
研究成果概要:インドの原生代超高温変成作用の研究は、ゴンドワナ超大陸地殻の衝突・形成と分裂ダイナミックスを理解するために重要である.本研究では、東ガート帯に広く分布する超高温変成岩帯の現地地質調査を行ない、岩石試料の採集と変成帯の構造を明らかにし、採集した試料について岩石学的分析、鉱物共生関係と変成条件の解析、変成作用の温度-圧力経路の解析を行なう。これら岩石学的解析に加え,変成岩の同位体年代測定、鉱物粒に含まれる流体包有物の化学組成の評価と流体相と結晶相の細互作用の解析から、ゴンドワナ超大陸の形成と分裂過程の理解と超高温変成作用の熱源の推定、および地殻形成とマントルダイナミックスのモデジング解析を行なう。 今年度、BOSEは、インド東部に分第する東ガート帯の地質調査を平成20年1月に25日間実施し、構造地質的データの採取と岩石試料の採集を行なった。東ガート帯に分布する下部地殻起源の地質構造と、超高温変成岩の記載岩石学的分析を行ない、横浜国立大学に設置されているEDS-SEMによる鉱物組成分析から、鉱物共生関係と変成条件を解析し、変成作用の温度-圧力経路を定量的に評価した。これら岩石の変成年代を正確に決定するため、ジルコンの分離を行ない、予察的同位体組成分析を行なった。 これら成果を日本地質学会第114学術大会および国立極地研究所南極地学シンポジウムにおいて発表した。研究成果を学術雑誌に投稿した。
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