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2008 年度 実績報告書

受容体型チロシンホスファターゼSAP-1の消化管における生理的、病態的意義

研究課題

研究課題/領域番号 07F07206
研究機関群馬大学

研究代表者

的崎 尚  群馬大学, 生体調節研究所, 教授

研究分担者 SUPRIATNA Yana  群馬大学, 生体調節研究所, 外国人特別研究員
キーワードチロシンホスファターゼ / SAP-1 / 腸上皮細胞 / 腸炎
研究概要

本研究では、消化管に高度に発現する新規受容体型チロシンホスファターゼSAP-1の生理的、病態的意義を明らかにするために、SAP-1遺伝子破壊(KO)マウスを用いたin vitroおよびin vivoでの解析を試みた。前年度の解析をさらに進め、SAP-1が消化管上皮細胞特異的な発現様式を示すこと、また、腸管腫瘍自然発症マウスモデルであるApe minマウスとSAP-1 KOマウスとの交配実験から、SAP-1が消化管における腫瘍形成の制御に関与することを明らかにした。さらに、腸管における主要な疾患の一つである腸炎へのSAP-1の関与につき解析を試みた。腸炎のマウスモデルの作製に広く使用される硫酸デキストラン(DSS)を用いSAP-1 KOマウスおよび野生型マウスに腸炎を誘導したところ、その発症と重症度がSAP-1 KOマウスにおいて抑制される傾向が認められた。一方、炎症性腸疾患のマウスモデルとして知られているIL-10 KOマウスとSAP-1 KOマウスとの交配を行い、IL-10、SAP-1二重遺伝子破壊(DKO)マウスを作製し解析を行ったところ、IL-10 KOマウスに比べIL-10、SAP-1 DKOマウスにおいて腸炎の発症度と重要度が強まることを見出した。これらの実験結果から、SAP-1は腸炎の発症やその病態の制御に関与し、腸炎の発症機序の違いにより相反する作用を示すことが示唆された。現在、SAP-1によるこれら腸炎発症制御の分子機構の解析を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] SAP-1 is a microvillus-specific protein tyrosine phosphatase that modulates intestinal tumorigenesis2009

    • 著者名/発表者名
      Sadakata, H., et al.
    • 雑誌名

      Genes Cells 14

      ページ: 295-308

    • 査読あり
  • [学会発表] クラス3受容体型チロシンホスファターゼの機能と病態への関与2008

    • 著者名/発表者名
      Supriatna Yana, 他
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      20081209-20081212
  • [学会発表] 腸微絨毛特異な発現を示すチロシンホスファターゼSAP-1による腸管腫瘍形成の制御2008

    • 著者名/発表者名
      定方久延, 他
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      20081209-20081212
  • [備考]

    • URL

      http://www.imcr.gunma-u.ac.jp/lab/biosig/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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