研究課題/領域番号 |
07F07311
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
ラジブ・クマール ショウ 京都大学, 地球環境学堂, 准教授
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研究分担者 |
PARVIN Gulsan Ara 京都大学, 地球環境学堂, 外国人特別研究員
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キーワード | マイクロクレジット / 気候変動適応 / 沿岸地域 / NGO / 災害 / 貧困 / バングラデシュ |
研究概要 |
バングラデシュ南東部Noakhali県のHatiya Island(沿岸地域)を本研究課題の研究地とした。貧困層が人口の半分を占めているHatiaでは、気候変動適応に対するコミュニティの救済手段として、多くのNGOがマイクロクレジットプログラムに取り組んでいる。今年度、Parvin氏は、2008年1月に当研究地において実施した現地調査から収集したデータ解析及び問題点の析出を中心に研究を行った。 以下は今年度の主な研究所見概要である。 1.例年Hatiaの人々は、自然災害の影響による収入や資産の損失、失業などに苦しんでおり、このような被害に対応するため、男性を世帯主とする多くの所帯は、一時的に港湾都市Chittagongへ移住している。 2.Hatiaの家屋のほとんどは、麦わらやココナツの葉、竹、木の枝や土でできており、そこに住むほぼ全ての人々は、サイクロン及び高潮の被害からの再建を必要としている。 3.Hatiaに住む多くの人々は、NGOのマイクロクレジットプログラムを利用しているが、災害被害に対する適切な支援は、そのプログラムからは受けていない。 4.NGOのマイクロクレジットプログラムからの支援には限りがあり、災害復興や、災害警報の普及、災害後の救援物資の配給のみである。 今後は、災害復興のためのマイクロクレジットプログラムを用いた効果的手段をより深く把握し、NGOがどのように気候変動適応に対して取り組んでいるのか今後より深く検討する必要がある。
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