研究課題/領域番号 |
07F07317
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高村 民雄 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授
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研究分担者 |
KHATRI Pradeep 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 外国人特別研究員
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キーワード | エアロゾルの放射効果 / 雲の放射効果 / FMCW雲レーダ |
研究概要 |
平成20年度は、SKYNET観測データの内、特にエアロゾルの放射強制量推定で欠かせない光学的厚さの解析を行った。その際、観測データ処理上エアロゾルの光学的厚さの過大評価を避けるために、雲の影響除去が極めて重要である。そのため従来の手法を利用しながら、さらに全天日射量の時間変動を評価して雲の除去を行う新しいアルゴリズムを開発した(Khatri and Takamura、2009)。SKYNETでは、東アジアに展開している観測サイトから送られてくるデータを出来るだけ迅速に処理するために自動化を推進しており、この雲の影響除去アルゴリズムも自動化処理に適合するように作成され、自動解析に組み込まれた。さらに、スカイラジオメータデータの解析では、検定データの使用による高信頼度データの作成を開始し、Ver.2.0として広く公開した。 SKYNET沖縄辺戸岬における雲・エアロゾルの集中観測では、従来の計測器に加えて雲レーダを用いた観測を行い、エアロゾル、雲、放射の総合観測を行った。その結果、凝結核の連続観測とエアロゾルのin-situ光学観測(光散乱係数)とは強い相関があり、これをもとにエアロゾルの濃度変動と雲の有効粒径の関係を調査したところ、明らかな相関のあることがわかった。これはエアロゾルの間接効果の一端を示すものとして注目され、口頭発表されると同時に、現在投稿中である。
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