研究課題
エアロゾルの標準化プロダクト作成の一環として平成20年度に作成した雲除去アルゴリズム(Khatri and Takamura、2009)を用いて、SKYNET観測データの解析を開始した。これにより比較的均質な(同程度の誤差を含む)解析結果を得ることが可能となり、SKYNET観測各地のデータの年変化を算出した。目標であるエアロゾルの放射強制量の半自動化は、SKYNET解析チームとして共同研究を推進している韓国ソウル大学(SKYNETサイト)で実行されることとなり、SKYNET標準解析結果であるVer.2のデータを利用した放射強制量の試行結果を公開した(http://metsat.snu.ac.kr/skynet/skynet.php)。スカイラジオメータによるエアロゾルの光学パラメータによって放射強制量を評価することが可能となったが、その信頼度評価は十分でない。これを実行するためにはフラックスの直接観測によって評価することが必要である。そのため、従来型の全天日射計と回折格子を用いた分光型の全天日射計による散乱日射量計測による評価を試みた。全天及び直達日射量計測の誤差が最小と仮定した場合に、エアロゾルの光学的厚さ及び単一散乱アルベドの波長平均的なパラメータを推定するアルゴリズムを開発し、スカイラジオメータによる波長依存性のある結果と比較検討した。その結果、まだ例数が少なく定量的に評価するに至っていないが、観測日によってその違いにかなり異なる傾向が見られることが分かった。信頼度向上のためにさらに詳細解析が必要である。こうした結果の一部は口頭発表された。
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Geophysical Research Letters 36
ページ: doi : 10.1029/2009GL037632
ページ: doi : 10.1029/2009GL038451